事例紹介

従業員に寄り添う職場環境づくりを徹底し、日本一に選ばれた商業施設。タバコなどのニオイの悩み対策をご紹介

従業員に寄り添う職場環境づくりを徹底し、日本一に選ばれた商業施設。タバコなどのニオイの悩み対策をご紹介

静岡に暮らす人と街の未来を「晴れる方角(ほう)へ」。
を新たなブランドコピーとする商業施設『新静岡セノバ』さま。

大都市の商業施設をおさえ、地方初の「日本SC大賞 金賞」や「テナントが選んだディベロッパー大賞 準大賞 及び ES賞」を受賞されました。
地域や従業員の未来を想い挑戦し続けるお仕事の裏側や、新型コロナウイルスの影響が明けつつあるリアル店舗の現状。そして最新の消臭装置の導入経緯についてお伺いしてきました。

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話し手
静鉄プロパティマネジメント株式会社
セノバ事業部 副部長
大参敦博さま

インタビュアー
株式会社ハル・インダストリ
石神 佑真
清水 優佑

Contents
◎新型コロナウイルスが5類に。人の流れの変化と実店舗への影響
◎地方の商業施設で初の日本SC大賞金賞、従業員満足度が高い理由
◎従業員に向き合い続けることで、見えないニオイの課題も可視化

新型コロナウイルスが5類に。人の流れの変化と実店舗への影響

新型コロナウイルスによる影響もなくなってきていますが、お客様や従業員様に何か変化は見られますか?(2023年5月15日取材時)

大参:もう、完全に。完全にとは言わないですけど戻りましたね、静岡は。
人流がすごく変わりました。政府がまずマスク着用を緩和するって言った時と、5類になった時。なので、3月と5月で結構変わりましたね。

人流が戻ってきていて、静岡はどちらかというと連休があると、帰省で帰ってくる方が多いので、今年のゴールデンウィークはやっぱりすごく人が多かったですね。

清水:人の流れがもうだいぶ戻ってきているように感じますが、お店の方はどうでしょうか?

大参:ここ2、3年売上を落としていた衣料品関係が元気になってきましたね。
やっぱり出かけないと、洋服も売れないんです。
出かける場所がないと、誰かと会わないと、洋服も売れないんですよ。
今まで制限されていたので…。
会っちゃダメだ。出かけちゃダメだ。
そうなると洋服がいらないんですよね、靴や鞄も。家から出られないので。

清水:そうなると洋服を着る機会がないんですよね。

大参:そうですね、それがようやく解禁されたので、逆に今まで買ってなかったので、買わないともう体と衣服のサイズが合わないとか。

清水:確かに自分も3年経って体型が変わっていました。服のサイズがMだったのが家にいる時間が多くなり太ってLになって、今は逆にダイエットをしたのでSですね。

大参:そうそう変わるんですよ。
あとは、オケージョンと言われるものですね。冠婚葬祭系の衣類や雑貨、プレゼント。
結婚式もコロナの影響で全然なかったので、ようやくできるようになって。
入園式とか、卒業式とか、そういうのも今までお母さんたち来ちゃダメだとか。
保護者1人までとか。そういう制限がありましたよね。
制限がなくなったので、みなさん買いに行きますね。

清水:身に覚えがありますね。あとは物価が上がってきています。何か変化はありますか?

大参:物価高の影響もあって変わっていることは、いわゆる一人当たりの客単価が上がっているんです。
商品の値段が上がったから買い控えをするかというと、別にそんなこともないんですよ。
必要なもので欲しければ金額がある程度高くなっても買う。
だけど逆に、安くてもいらない物は買わなくなっているようです。
欲しければ高くても買うという印象が強いですね。

清水:どんどん本質的になってきたというか。

大参:ちゃんと価格と商品の価値が見合っていればいいんですよね。
この商品(その場に置いてあったパソコンのマウス)が100万円ですと言われたらそれを買わないんですけど、8000円ですと言われたら8000円の価値があるから買います。

清水:ついで買いなどはなかなかしにくくなってくる可能性はありますね。物を作って売る側(弊社)としても、かなりそこは気にしなければいけないですね。

大参:そうですね。私達テナントを貸す側は、店舗の売上げに対して何%っていう賃料でやっているので、それがセール品でも、定価でも、ご自由にやってもらって良いんです。
でもそこで、定価でちゃんと売れる屋形(施設)をつくれるかというのがとても大事で、そこが我々のお仕事なんですよ。

テナントさんに利益をちゃんと出してもらえるようにすること、その利益が出ないと私達にも賃料を払ってもらえない。その利益を産める環境を作るのが、それがデベロッパーというか、この屋形のミッションになりますね。

地方の商業施設で初の日本SC大賞金賞、従業員満足度が高い理由

先日、日本SC大賞で金賞を受賞されたとお聞きしました。

石神:おめでとうございます。日本の大規模商業施設(SC=ショッピングセンター)の中での1位。評価される項目も大きく分けて7つ。事業、テナント、顧客、地域貢献、あらたにSDGs、などでの総合評価で高い評価を得られていますよね。相当すごい賞だと感じております。

大参:ありがとうございます。これはどんな賞なのかというと「日本ショッピングセンター協会」に属しているショッピングセンターというのが全国で3,200あるのですが、そこの一等賞です。地方のショッピングセンターが選ばれたのは過去初めてで、大抵は東京や大阪の売上がドーンと高い所から選ばれます。例えば、新宿ルミネとかルクア大阪などですね。

実は今回そのショッピングセンター協会の金賞をいただいたのと別に、「繊研新聞」という業界新聞があって、そこで毎年「デベロッパーから見る優秀なテナント」と、「テナントから見る優秀なデベロッパー」を表彰するんですよ。
そちらでも今年はES賞というのと、準大賞に入りました。大賞がいて準大賞が2つ、そのトップ3に入っていたんです。この準大賞に入ったのも地方で初めてで、今回それもあるんです。

清水:大きな賞を2つも受賞されていて本当に「凄い!」としか言葉が出ないです。

大参:今回、賞をいただいた背景には、コロナ禍で大都市の大手のショッピングセンターだけではなくて、「地方がこれから頑張るんだぞ!?」ということを言っているのかなと、そういうメッセージが入っているのではないかと。そういう思いで私達は受け止めております。

清水:御社が取り組みとして実施されていることを拝見しましたが、新しい挑戦を常にやっているように見受けられます。

大参:そうですね、やはり「従業員の働きやすい環境を作る」ことをすごく私達は徹底をするので、その一つが御社のハルシャワーだったりもするんですよね、派生していくと。

大きなところだと、セノバの従業員さん用の保育園を作ったりとか、インキュベーション事業と言って、静岡のまだ資本金がいくら未満で店舗1店舗未満で本社が静岡にある、みたいな小さなお店を、こちらが内装投資をするから、セノバで出店して、そこから輝いてよ!という事をやったりしています。

あとは店舗ごとのフレックスタイム、営業時間や休日を店舗ごとに設定できる。ようなことを初めてみたり。

慢性的なショップスタッフ不足のような課題がずっと続いているので、それに対して我々施設(デベロッパー)側が積極的に働きかけています。
テナントの声を聞いてくれてるね。というご評価は、多分そういうことだったと思うんですね。

清水:今お聞きした取り組みだけでも、なんというか、時代や人にすごく寄りそっているな、と感じました。

大参:そうですね、ES(従業員満足度)というのは、してやったりみたいなところがあって。ようは「こういうことやったらテナントさんや従業員さんに喜んでもらえるよね?」と考えてやったことが、実は相手が全然求めていなかったら、全くESでもなんでもないっていうことがあるじゃないですか。

だからそういうのを毎年毎年、従業員アンケートのようなものをちゃんと出して、すごいたくさん項目があるんですけど…。

例えば防災センターのこういうところは、評価は5点中何点ですか?とか、私達オフィスの人間はこういうところが5点中何点ですか?みたいな項目がたくさんあって。他にも従業員休憩室はどう?などですね。

それで全部フリー回答ができるようなフォーマットになっていて、そこでみんなバーっと書いてくるんですよ。
そのいただいたご意見を一個一個、これとこの意見似ているな、がっちゃんことくっつける。というのを全部やっていきます。それでもやっぱりまあまあな量になりますね。

これを全部開示して、「こういう質問がありました」と出します。そこから、全てお返事を出しています。
「これに対してはこういう理由でできません。だからどうかご理解ください。」
「これについては確かにおっしゃる通りなので、〇月まで検討して実施します。」
というようにですね。

清水:びっくりするくらいの透明性ですね。

大参:そう、いただいたご意見に対して一個一個お返しするんです。
そうすると、できないことを「ただできない」のではなくて、「こういう理由でできない」とお伝えすると、まあそれはしょうがないなと。

清水:従業員さんも納得できますね。

大参:例えばコロナ渦中は換気が重要だったんですけれど、従業員休憩室の扉が物理的に開かないようになっているんですね。それで「従業員休憩室の窓が開かないので、窓を開けてほしい。」等の意見が来ていました。

実際は窓が開いていなくても充分な換気ができる設計でできていたので、お答えとして「法定で循環させないといけない空気量は1分あたりこのくらいです。それで、このセノバの休憩室はそれをはるかに超える何倍の空気量を循環させていますので、安心してください。」とお伝えしました。そうすると納得していただけるんです。理由をきちんとお伝えするんですね。

清水:どの企業も見習った方がいいような…。従業員さんに対して誠実だなと思いました。本当に働く方に対して真摯に向き合っていらっしゃいますよね。

大参:店舗事体のフレックスタイムをやったりとか、保育園を作ったりするのも、事前にやはりアンケートを取っているんです。
それもテナントの店長さんや本部の人たちと、両方アンケートを取ってみんなが良かれと思えばやるし良かれと思わなければやらないですね。

保育園を作る時も、「保育園があったら、もう一回、セノバで働きたいと思いますか?」それで、アンケートをとってみたら大半の人が働きたいと思っていて。
「じゃあその保育園は、職場の近くにある方がいいのか、家の近くにあるのか、どっちがいいですか?」とか「その保育園に求めるものは何ですか?ママさんの立場になってみると?」って聞くと。

”忙しくてお弁当を作る余力が無い”とか、”だけど美味しいものを食べさせたい”とか、”営業時間はこれくらいやってほしい”とか、”365日預かってほしい”とか、いろんな要望が出てくるので、「それを叶えてあげられる保育園ってどうなんだろう?」というのを考えて作ったのが今のセノバ保育園です。

結果的に365日開園していて、朝8時から22時までやっています。ベビーカーを置けるようなスペースを作ったり、レストランができるくらいの大きなコンベクションオーブンがあるキッチンがあって、そこで毎日給食屋さんが子供たちのご飯を作ってくれて。お昼ご飯とおやつと、必要な方は夜ご飯を作って、そこで食べてというような内容になっています。
それで、月額3万円です。すごく破格な保育園なんですけどね。でも、それがあるからセノバで働きたいってお母さんたちがいっぱいいるんですよ。

清水:感動しました…!新聞やネット記事などでも、御社のそういった取りくみの情報は書いてはあるんですが、背景から立ち上げまでのストーリーを聞くと、本当に細かく本質的な課題まで深堀っていって向き合っているんだなと、改めて思いました。

大参:そうですね、ワンネス(oneness:一致、調和)とは何か?具体的にどうなっているといいのかな?というところを常に意識していますね。

なので、衣類用の消臭除菌ミストシャワー『HAL・SHOWER』を導入した時も、下のフロアのファッションのお店から、飲食フロアで食べたお客さんの服に料理の匂いがついていて。これで下のファッションのフロアで試着されると、その商品に匂いがつくと。

それを何とかしてほしいという声があって、これはもう向き合わなきゃダメだな…。と考えていた時にちょうど(ハル・インダストリから)連絡が来たのがきっかけでしたね。
今回の、タバコ臭対策用の消臭装置『エアソフィアSD』もまさに御社からご連絡をいただきましたね。

従業員に向き合い続けることで、見えないニオイの課題も可視化

石神:ハルシャワーの際は、ご導入いただいた以後も一緒に試行錯誤していただいて、おかげさまで今の形までもってこられました。本当にありがたく思っております。

今回、喫煙所(従業員休憩室と来店客用)にエアソフィアSDを置くにあたって、喫煙室のニオイが気になっていたとか、そういうことはないですか?

大参:ありますあります!実はよく言われていたんです。
地下と4階のバックヤードには従業員用の休憩所があって、休憩スペースと喫煙所が隣接しています。喫煙者の方も結構多いんですよね。

喫煙室を出るとすぐそこに椅子や机があって、食事できるような設計になっています。遮るものが扉一枚なので、どちらもやはり外にたばこのにおいが漏れてくるんですよ。
それは換気扇の力を強くしてとか、いろんなことを考えたりしたんですけどなかなかできなくて。

毎年毎年クレームがあったんです。先ほどお伝えした従業員用のアンケート調査で、ですね。それもあって、もしかしたらこの製品を置いたらニオイがしなくなっていいかもしれない!と考えました。

ありがとうございます。ご導入いただいてのビフォーアフターをお伺いしたいです。

大参:全然設置したことを知らない方に聞いたんですよ。そうしたら「そういえば煙草の煙のニオイしなくなってる。」と言っていたんです。変えたことってそれ(エアソフィアSD)を設置しただけなんですよ。他は何も変わっていないので。特に置いたよ、とか言わずに。

石神:利用者様にそう言っていただけて、とてもありがたいです!
喫煙室も休憩室や廊下との間に風除室があると全然違うのですけどね…。
商業施設やオフィスビルは弊社もニオイ対策にたくさん行きましたが、どの施設様も大抵は風除室なしですぐ喫煙所になっていますね。管理会社様で同じような原因でトラブルが起きたり、お悩みの方も多いです。

東京駅前の日本郵便のJPタワーも、商業フロアの共用部の休憩室でエアソフィアSDをご導入いただいています。
そこは喫煙室内から廊下やエレベーターの方にタバコのニオイが漏れてしまっていて、隣に休憩室があるのですが、そこにもニオイが入ってきて、女性が特に使いたくないと言って、わざわざ違うフロアの休憩室まで行っている。というお声があって、それで設置してもらって解決したという例があります。

大参:そうですね、問題解決方法としては風除室や強力な換気システムが喫煙室内にあるとまた違いますが、あとからそれらを整備しよう、となると大変ですからね。
あとから簡単に置くだけのこの製品なら、似たようなお悩みを持つ施設さんにも役立つ製品だと思いますね。

ありがとうございます。サービスの最前線を行くセノバさんに学ばせていただきながら、弊社も励んでまいります。今後ともよろしくお願いいたします。

担当者の声

テストマーケティングの場として選ばれやすい静岡で、お店を出すチャレンジの場を設けるなど、商業や経済の活性化に積極的で新しい試みを常に考え実践し続けているセノバさま。

保育園や店舗単位でのフレックス制度など、さまざまなハードルがありながらも、この地域で働く人に寄り添っていこうとする姿勢に心を打たれました。

私共も『消臭剤メーカー・ニオイのコンサルタント』として、よりよい製品・サービスをお届けできるよう、常に挑戦していきたいと思います。

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