ふわふわとした毛やまるいフォルムが人気なチンチラ。お世話が比較的簡単なこともあり、ペットとして人気の高い動物です。フェレットやモルモットとは違いニオイも控えめで、ニオイ対策を必要としない場合もありますが、ちょっとした不注意からニオイトラブルが発生することも。普段と違うニオイがしたり慢性的にニオイが気になるときは、お世話の中で見逃しているポイントがないか見直してみましょう。ひょっとすると解決できる悩みかもしれません。
チンチラは野生では高地の岩場に生息している温度の変化に敏感な動物で、約22℃と涼しい気候と乾燥した環境を好みます。
チンチラはほとんど鳴かず、自分の名前を覚えるほどの高い知能も持っているため、集合住宅でも飼いやすい動物です。
エサはイネ科の牧草を主食としています。
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チンチラが臭う原因
チンチラを飼育されている方はお気づきの方もいると思いますが、チンチラが通常時に臭うことはあまりありません。
毛の保護のためにラノリンという油分を分泌していますが、体臭が気になることはあまりないようです。
興奮した時などにお尻のあたりにある臭腺からニオイを発することはあるものの、通常時はこの臭腺からの分泌はありません。
また、チンチラは草食動物のため、フンのニオイも控えめで、健康なときはフンのニオイが気になることは少ないようです。おなかを壊してフンが柔らかくなっていたりするときはニオイが強くなることがあるので、フンのニオイが気になるときは気を付けて様子を見てあげましょう。
チンチラが臭う場合に考えられること
チンチラのニオイが気になることはあまりありませんが、それでも一緒に暮らしているとニオイが気になることがあります。ニオイが気になったとき、よく観察してどこからニオイが出ているのか、原因を探ってみましょう。
ケージが汚れていないか
チンチラ特有のニオイではないニオイが気になるときは、ケージの掃除がしっかりできているか見直してみましょう。
床材の敷草やペットシーツの汚れた部分は毎日掃除をしないとニオイが発生しやすくなります。ケージの中に汚れているところはないか確認して取り除く習慣をつけましょう。
また、食べ残したエサがケージの中で傷んでいるときもニオイが発生します。なるべく食べきれる量を与えるように気を付け、ケージ内の汚れと同時に食べ残しも確認してあげるようにしましょう。
ただし、チンチラにとって掃除のし過ぎはかえってストレスになることがあります。大切な家族にあったやり方や頻度を見つけてあげましょう。
体調を崩しているとき
肉食動物のフンは、肉のタンパク質がニオイ成分を多く含むためニオイが強くなりやすいですが、草食動物であるチンチラは餌に含まれるタンパク質が少ないため、フンが比較的臭くなりにくく、ニオイが気になることはあまりありません。
それでも、フンが柔らかくなっていたり、通常通りに消化吸収ができていないときはフンが臭くなることがあります。この時は注意が必要で、消化不良が起きているときは早めに動物病院で相談するようにしましょう。
エサの状態やケージの汚れが原因でおなかを壊すこともあるため、清掃と併せて確認してあげることが大切です。
驚いたり、興奮していないか
チンチラは、驚いたり興奮した際にも臭腺からニオイを出します。ニオイは発情期の時と同じで、部屋で遊んでいる時に興奮してニオイを出すことも。おうちに迎えたばかりのころも、警戒してニオイを出すことがありますが、おうちや飼い主さんに慣れてくると収まるようです。
またチンチラは、異性にアピールするために臭腺からニオイを出します。臭腺はお尻のあたりにあり、平常時はニオイを出すことはありませんが、興奮した時には臭腺からニオイを発して相手にアピール。米ぬかのようなニオイで、人には臭く感じられることも。このニオイは発情期の終わりに併せて収まります。
チンチラが臭うときの消臭方法
チンチラ自体がニオイにくいとはいえ、うっかりするとニオイが発生してしまうことも。ニオイが気になる時には、どのように対応するのが良いのでしょうか。
ケージ内の適度な清掃を心がけよう
チンチラは草食動物のため、フンやおしっこのニオイは控えめですが、全く臭わないわけではありません。時間が経って酸化したりするとニオイが強くなることがあるため、こまめな掃除を心掛けましょう。ペットシーツを活用すれば、簡単に取り除くことができます。
また、日常的な清掃に加え、定期的にケージの丸洗いもするようにしましょう。消臭スプレーで拭き掃除をしたり、日光に当てて脱臭、殺菌をするのも効果的です。
ただし、ケージのニオイがなくなってしまうとストレスの原因となることもあるため、週に1回にするなど、ペットの様子にあわせて間隔を調整して行うようにしましょう。
食べ残しにも注意
エサの食べ残しがケージ内にあると傷んでニオイのもとになったり、食べ残しを食べて体調を崩してしまうことがあります。
エサをやるときは食べきる量を与えるように心がけましょう。
また、チンチラはエサを集めて蓄える習性があるため、残ったエサをどこかに隠していることがあります。ケージの汚れを確認する際に、一緒にエサを貯め込んでいないか、傷んだエサが隠されていないか確認するようにしましょう。
砂浴びも大切
チンチラはもともと岩や砂が多い環境に住んでいるため、砂浴びをする習性があります。砂浴びには汚れや余分な油分を落とす効果があるため、おうちでも毎日砂浴びをさせてあげましょう。体の表面についた汚れ油分を落とすことで病気になったり体が臭くなることを防ぎます。
砂浴び場の大きさはチンチラが自由に転がることができるように少し余裕を持ったものを選ぶとよいでしょう。砂の交換時期の目安は1週間です。
音や振動ストレスもニオイの原因に
チンチラも人間と同じように生活環境が合わなければストレスを感じます。ストレスが原因で体調を崩してしまい、ニオイの原因となることも。
大切な家族として、ストレスの少ない飼育環境を整えてあげましょう。
動物は人間よりも耳が敏感です。テレビなど大きな音の出るものの近くにケージを置くことは避け、足音や振動が直接伝わってしまうため、床に直接ケージを置くことも避けましょう。
部屋の他のニオイも要注意
チンチラは聴覚と同様に嗅覚も敏感です。ケージが臭くなくても、他に臭いところがあればストレスのもとになりかねません。部屋の掃除を徹底してニオイのもとを取り除くことも重要ですが、発生するニオイへの対応も大切です。消臭剤を使用して、素早くニオイを取り除いてあげましょう。
チンチラの変化に気づけるか
チンチラはもともとニオイが出難い動物です。だからこそ、ニオイの発生には注意が必要です。毎日のお世話の中で、ケージ内の汚れや食べ残しなど、ニオイのもとを取り除いてあげるようにしましょう。
また、お互いが気持ちよく生活できる真無臭*の空間づくりも忘れずに。
ニオイは健康状態の目安にもなります。フンが臭くないか、しっかり砂浴びをして体を清潔に保てているかなど、大切な家族と長く一緒に過ごすためにも、毎日気にかけてあげましょう。
※真無臭:香りを使わず嫌なニオイを無くすことでニオイを楽しむ空間が準備できること
以下商品紹介
【物に着いたニオイに】
除菌消臭ミスト:微細なミストが布などについたニオイに直接作用。植物由来の消臭成分で素早く消臭します。
【部屋のニオイを急いで消したいときは】
瞬間消臭スプレー:霧状の消臭剤が部屋に広がり、部屋のニオイを素早く消臭します。
【日常のニオイを常にケア】
消臭ビーズ:ビーズが消臭成分をゆっくり放出します。置き型の消臭剤で少しづつ出てくるニオイをしっかり消臭します。